2016年02月12日

玉砕104

日本を護るために、命を捨てた。
しかし、日本とは、抽象概念である。

現実的に、特攻隊は、肉親、友人、知人を護るためにと言った方が、ピンとくる。

中でも、若い特攻隊員は、母親に存在が、大きい。
その母を、護るために、死ぬという、意識である。

神風特攻隊七生隊の一員として、24歳で、沖縄にて特攻死した、千原達郎の、母に対する思いが綴られた、遺稿がある。

私の飛行服のポケットには、御守袋が入っている。袋は学徒出陣の餞として京大から贈られたものである。
中には皇大神宮のお守りを始め、所々方々のお守りがぎっしり入っている。私は朝、飛行服に着替えて学生舎を出ると、胸のこのお守り袋を手で触りながら、明け切らぬ東の空に向かい、
「母上、お早うございます。立派にお役に立ちますよう、今日もお守りください」
と、口の中でつぶやく。飛行機に乗る前にも、この所作を繰り返すことがある。夜は寝る前に星空に向かい、
「お母さん、おやすみなさい。立派にお役に立ちますよう、明日もお守り下さい」と、心で言う。
いつ頃からかこういう習慣になったか知らないが、何は忘れてもこれだけは忘れたことがない。女々しいとも思い、滑稽だとも思う。しかし、この習慣を止めようとは思わない。
私は母の愛と祈りを片時も忘れたことがない。私と母とはいくら離れていても、このお互いの愛と祈りでぴったり繋がっているのである。

その、母のためなら、命を投げ出すことなど、何事もないのである。

特攻隊の、愛国心を言う前に、私は、特攻隊の、肉親愛を言う。
そして、故郷に対する思いである。
それを、護るためなら、命も惜しくない。

実に、人間として、当然の心情である。

それを、後の人が、大義と言っても、愛国心と言っても、何と言っても、いい。

この、人間の心を持った、人達を、祀る場所が、靖国神社なのである。
そして、そこでは、神、として・・・
その彼らに、頭を垂れること、実に、納得する。

彼らは、その死後、靖国神社に、祀られることを、良しとして、命を投げ出した。
護国の神として・・・

七生報恩
七度生まれても、国のために、命を捧げる。

そのような、国である、日本。
何処の国の兵士も、護るべき国のためにと、命を投げ出している。
そして、国は、彼らに対して、徹底して、慰霊をする。

靖国神社があり、護国神社があり、そして、各家庭には、死者のための、場所がある。
これは、伝統である。

そこに、とても、愚かな人の、偏向した、言葉の世界はない。
戦争賛美、特攻賛美、軍国主義を賛美する。
アホ、馬鹿、間抜けは、言うのである。

誰かのために、何かのために、命を賭けることがない人が、言う。
実に、滑稽である。

広島に原爆投下した、エノラ・ゲイ機に同乗して、空から、成果を観察した、ハロルド・アグニュー博士が、来日して、日本のテレビに出演した。

そして、被爆者たちが、
「罪のない市民まで、これほどの被害を受けました」と言った言葉を受けて、
「戦争はお互い様だ。戦争している国のあいだに罪のない人はいない」
と、答えている。

謝罪の言葉は無い。
当然である。
戦争である。
異常事態の戦争である。

相手を殺さなくては、戦争ではない。
だが、一つ、彼は、誤っている。

一般市民を攻撃対象にするのは、国際法で禁じられている。

原爆だけではない。
日本の各都市を、攻撃した。
一般人たちを、である。
国際法に違犯している。

アメリカ政府は、それを、一度たりとも、謝罪していない。

更に、原爆被害に遭った人達、日本人以外の外国人も、日本が、そのすべての補償をしている。
原爆手帳を持つ、外国人は、いつでも、日本に来て、生活出来るのである。

さて、ただ一つ、博士の言い分で、納得することがある。
戦争をしている国の間に、罪のない人はいない・・・

全くその通りである。
天皇の戦争責任と問う人々・・・
天皇以前に、すべての国民に罪がある。
当然である。

そして、戦争をしている国の人達は、相手の国に、如何に勝つかということを、のみ、考えている。
それは、日本も、アメリカも同じである。

どんなに、当時、戦争を反対しようとも・・・
戦争に至る道を、止めることは出来ない。
戦争とは、そういうものである。

私は言う。
追悼慰霊とは、追って悼むことであり、慰霊とは、亡き人を偲ぶことである。
この時、追悼とは、実に、当時の形相を、今、目の前に見るが如く、見ることなのである。

事実というものを、見つめ続ける行為が、追悼である。
そこに、思想信条の自由はない。
事実のみが、厳然としてある。



posted by 天山 at 06:39| 玉砕3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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