2012年11月13日

神仏は妄想である。391

空海が、日本仏教の稀代の詐欺師であれば、吉田兼倶は、神道、神社神道の、稀代の詐欺師である。

吉田神道、唯一宗源神道・・・
仏教と、道教の影響を甚だしく受けている。
特に、道教の、嘘話をその神道原理に使うという、呆れた行状である。

兼倶は、それまでの仏を主とする本地垂迹説に対して、神道を仏教、儒教などの諸宗の根元、大元だとする。

神道大意、唯一神道名法要集、などの著作がある。

その中で、日本の神道、各神社の由緒に基づく社伝神道、密教の入り混じった両部神道などを、批判する。
そして、太古より、天児屋根命、あめのこやねのみこと、の神宣として、綿々と吉田家に伝えられた、元本宗源神道を、宇宙の根本原理にかなった、正統宗教であるとした。

誰もが、自分の信仰する宗教が一番だと思うと、同じである。
正統宗教などというものは、無い。

正統だと信じて、人殺しを延々と続けている、キリスト教などは、その良い見本である。

元本源神道には、顕露教と、隠幽教、おんゆうきょう、の、二つがある。

顕露教は、外部に現れた教えであり、先代旧事本記、古事記、日本書紀により、天地開闢、神代の由来などを知り、各種の祭祀を、延喜式の祝詞などで、行うとする。

隠幽教は、その奥にある教えであるという。
吉田神道の真髄になるものである。

天元神変神妙経、地元神通妙教、人元神力妙教、からなる、三部の神経に基づき、天地人の三才を霊応させ、三元三妙の加持という、秘儀を行うという。

それが、天児屋根命が、語ったもので、北斗七元星宿真君という、北極星にかかわる神が、漢文に写して、経典としたものだという。
勿論、そんなものは、無い。経典も無い。

全く、道教の嘘話に乗せられているようである。
というより、その程度の、頭だった。
それを信じた人も、人である。

大元尊神という、神を最も、重要視する。
この漢字を見ても、道教であることが、解るというものだ。
呆れる。

その、大元尊神を、国常立神イコール天御中主神、あめのみなかぬしのかみ、と同じであるとする。

そして、吉田神社の南東に斎場所を設け、中央に大元宮を建てた。
天照大神をはじめ、八百万の神が、大元尊神に帰一するという。
その、大元尊神を祀る吉田神社こそが、神道の総本山であるとしたのである。

時に、伊勢神宮が戦災に遭い、外宮が焼けて、神体紛失の噂が流れたこともあり、それを利用して、大元宮を権威付けるための策略を巡らしたという、詐欺師である。

天から光が大元宮に降臨して、そこに神器が出現したと、朝廷に報告する。
伊勢の、内宮、外宮が、戦乱を嫌い、吉田の地に移られたということを匂わせて、調査に当らせるという・・・

朝廷では、その対処に苦慮したが、兼倶の裏工作により、その件は事実であるとしたのである。

更に、面白いのは、伊勢神宮の神々が、二見ガ浦の潮に乗って、大元宮に移られたので、加茂川の水が、塩気を帯びてきたと、朝廷に報告する。
そこで、調べると実際に、水に塩気がある。

だが、バレるものである。
加茂川上流に、密かに塩俵を埋めさせていたことが、発覚した。
兼倶の謀略である。

宗教家の前に、詐欺師であるから、どうしようもない。

だが、詐欺師というのは、懲りないもの。

教えを権威づけるために、太古神典を勝手に作り、神祇伯を世襲してきた、白川家を圧倒して、神祇官を支配するため、家系図を作り変えて、吉田の先祖が古代の神祇伯中臣氏であると、偽証する。

更に、神祇伯に対抗して、神祇官領長を名乗るという・・・
そして、朝廷ではなく、室町幕府に承認させて、神道の家元の地位を確立させるという、仰天である。

それ以来、全国の神職は、吉田家の免許により、任命されることになるのである。

驚くべきは、この、嘘八百の、教義のようなものが、後世に影響を与えたということである。

例えば、林羅山の神道、吉川神道、垂加神道・・・
だから、それらの神道には触れないでおく。

室町期の吉田家から、免許を受けた、神職は皆々、ニセモノである。
ということは、当時、全国の神社であるから、皆、ニセモノである。

ここに、神社神道の極めつけが、確定した。
つまり、神社神道は、神道とは言えないのである。

勿論、その後の吉田家は、衰退するが・・・

兎に角、残念なことに、神社神道というものは、手垢にまみれ過ぎた。

現在、神主になるための、大学もある。
そこで、古事記をはじめとして、色々と、学ぶが・・・

最澄、空海と共に、志があっても、真っ当なものを、学ばなければ、如何ともし難いのである。
そして、それは、時代性と、時代精神によって、変化する。
それは、それでいいが・・・
きっと、サラリーマンのようになっているだろう。
神主も・・・




posted by 天山 at 06:47| 神仏は妄想である。第8弾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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