2011年12月09日

天皇陛下について。97

敗戦前には、日本の主権が太古から天皇にあったように言って天皇尊崇の資にした学者が多かったが、近頃では、日本歴史上、天皇はほとんど主権者の地位になかった、国民の大部分は天皇の存在すら知らなかったというようなことを言って、天皇軽視の風潮を煽る者が多い。これはどちらもまちがっている。
里見岸雄

この本は、平成元年に、出版されているから、23年前のことである。

当時は、敗戦後、最高潮に、天皇軽視が流行り、それを口にすることが、格好のいいことだった、時代である。
要するに、親を非難、批判する、子どもと、同じである。

マスコミも、それらを出演させて・・・
大衆に迎合するのか、煽るのか・・・
里見氏は、煽ると言うが、当時の、格好つけなのである。

天皇なんて・・・
サヨク系にかぶれたものも、苦痛に歪んだ顔で、天皇・・・と、吐き棄てる。
勿論、何も知らないからである。

知る必要もなかった。
何せ、教師たちが、そうだから・・・
時代の先端を行く者は、天皇なんて・・・である。

平成元年、つまり、昭和が終わった。
昭和天皇の、崩御。

ただ、心ある人たちは、小声で、言った。
天山さん、天皇が死ぬって、凄いことなんでしょう、と。

それらの人たちも、何も知らないのである。

天皇陛下について、である。

亡くなった私の父親は、天皇反対でも、批判でもなく、天皇否定だった。
天皇・・・あのために、どれだけ、兵隊が死んだか・・・それが、口癖だった。
最後の志願兵である。

モノも満足に食えず、北海道から、木更津に出て、出番を待っていた。
志願兵に食わせるモノも、無かったのである。

腹が減って、腹が減って・・・
朝鮮人のおじさんが、いつも、食べ物をくれた。死ぬ前に、一度で、いい、お礼を言いたいと、死んだ。

その私の父親のような、敗戦後の人たちに、迎合するように、天皇・・・なんて・・・
である。

知らないものは、無いものである。
知るものは、有るものである。

日本民族の創造した天皇は、そのような主権の有無によって、その価値を増減する通常の観念における君主とはいささかその趣を異にするものがある。
里見

イギリスの君主と同じように、考えるな、である。
また、多くの国の、国王という、ものでもない。
日本には、日本の考え方があるのである。

日本語は、英語で、考えるのではない。
大和言葉で、考えて、解釈しなければならない。
しかし、どこを、どう間違えたのか、敗戦後は、外国語で考えるのである。

舶来主義という。

本当に、語学堪能な者は、日本語も、堪能である。
母語が、基本に有るから、外国語の理解も、素晴らしい。

英語で考えるという人がいるが、それでは、日本語の解釈は、出来ない。

日本語の美しさは、母音に戻るからである。
だが、外国の言葉も、美しい。
子音の美しさである。

さて、話しを元に戻す。

皇室自ら権力掌握したまうことも一度ならずあったし、権力争奪を演じられたこともあるけれども、そういう現象を引きくるめて考慮に入れても、なお、皇室の価値は権力の有無によって増減しないと言いきれるものがある。
里見

皇室、天皇の存在が、権力の有無によって、増減しない・・・
このような、君主は、世界に唯一である。
国主といってもいい。

いったい現代日本の学者は、君主と主権を不可分のごとく考え、主権を失った君主は君主でないように言うが、これはヨーロッパ的、シナ的主観であって、日本の歴史には事実上妥当せぬ。
里見

妥当せぬことを、あたかも、妥当する如くに言うのである。
何故、日本の歴史と、日本語により、解釈しないのか・・・

舶来主義である。

白人が正しい、白人主義が正しいと、思い込む。更には、共産主義が、正しいと、思い込む。

私は、両者、共に、否定はしない。
だが、日本の国のことは、日本の歴史上で、考え、解釈しなければ、理解は、成り立たないのである。

日本全土が最初から皇室の下に一元的に組織せられていたのではないことは、必ずしも今日のバクロ主義者の言を待つまでもなく、「古事記」「日本書紀」等の古い史書が公然と認めていることである。最初から統一国家など存在するはずがないのであるから、その昔、クマソが国を成していようとエゾが独立していようと、そのほかいろいろ小国が存在していようと、そんなことは、皇室の価値に何らの関係もない。
里見

全く、その通りである。

歴史の意志と、民族の智慧が、そのように、働いたと、私は言う。

この国に、合った、方法であり、他の国には、無い、形であった。

だから、日本民族の、思考法によって、考えるべきなのである。
それから、他国の君主との相違を研究すれば、いい。

相違を考えることは、哲学のはじめ、である。




posted by 天山 at 07:55| 天皇陛下について3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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