丁度、バンコク騒乱のさなかである。
地下鉄が、全線、停止していた。
コータの、語学学校も、休みになった。
それで、最初は、一人で、行く予定が、コータも、一緒に行くことになった。
近くのバス乗り場は、騒乱のせいで、封鎖である。
荷物を持って、タクシーの運転手に、パタヤ行きの、バス乗り場を尋ねる。
別のバス乗り場があると、言う。
コータは、不審に思うが、兎に角、そこに行ってみることにした。
パタヤでは、カンボジア流民の親子に、支援するためである。
長距離バス乗り場である。
タイ全土に、出掛けるバス乗り場を、はじめて、見た。
とても、大きい。
いつもなら、タクシーを使い、パタヤに行くが、バスが、断然安いということで、バスにした。
一人、135バーツである。
タクシーなら、1500バーツが、通常料金である。
それでも、少し賢くなった、私たちは、1000バーツで交渉する。
高速料金を含めて、1200バーツ程度になる。
だが、バス料金は、実に、安い。
地元の人たちが、乗るのである。
ところが、バスでは、二時間半がかかる。
それでも、安いバスに乗る。
急いで行くことも、ない。
バスからは、バンコク市内の至る所で、火の手が上がるのを、見た。
タクシン派が、市内で、火を点けているのだ。
何とも、異様な光景である。
現実感が無い。
バスは、高架道を走るので、見晴らしがいい。
そこで、見つけた場所がある。
子供たち、ストリートチルドレンが、暮らしている、場所である。
高架下の野原に、住んでいるのだ。
これは、覚えておこうと、思う。
次回、彼らを、訪ねて行くことにする。
バンコクを過ぎたので、眠ることにする。
気づいた時は、パタヤの郊外だった。
パタヤについては、何度も書いている。
タイ、最大の歓楽街である。
安全、安心な、歓楽街ということで、私の好きな街の一つである。
バスを降りて、タクシーで、いつもの、ホテルに向かう。
いつも、450バーツで、泊まることが、出来たが、今回は、繁忙期で、600バーツになっていた。
二泊する予定である。
そして、次の二泊は、南の方にある、ゲストハウスである。
有名な、ウォーキング・ストリート付近である。
要するに、カンボジア流民が、多くいる場所の近くである。
いつもの、ホテルだから、従業員とも、顔馴染みである。
更に、お客とも、顔馴染みの人がいる。
そして、昼ごはんを、食べるために、と、出掛けた。
久しぶりに、ビーフステーキを食べることにした。
勿論、安い店である。
二人で、その店に向かった。
それなりの、大きなビルに入っている店である。
ところが、閉店である。休みではない。閉鎖したのである。
入れ替わりが、激しい。
それでは、と、大きな通りに出て、中華料理の店に行く。
そこには、一度だけ、行くことにしている。
料金が高いからだ。
パタヤに滞在している、間の、一回のみである。
ただし、兎に角、料理の量が多い。
焼き飯を、案の定食べ切れなかった。
それを、タッパに入れてもらい、ホテルに戻る。
その通りを歩けば、必ず、物乞いなどがいる。
一人の、足の悪い女性がいた。
カンボジアと言うと、頷くので、焼き飯を渡した。
あなたの、友達は、どの辺にいるのと、尋ねた。
少し、英語が通じる。
両方にいるということ。
つまり、この通りを歩けば、彼らに会えるということだ。
私は、あとで、あなたにも、衣服を持って来ると、身振りで、言い、別れた。
大体、夕方から、夜にかけて、物乞いたちが、通りに出る。
また、ストリートチルドレンは、ビーチ沿いに多くいる。
今夜から、回ることにして、ホテルに戻った。
兎に角、暑いのである。
ペットボトルの水を、大量に買う。
五リットルのペットボトルの水を買い、それを、小さなボトルに、移しておく。