2015年01月21日

玉砕5

昭和4年、1929年、ニューヨークで株式大暴落。
アメリカの大恐慌である。

アメリカ経済は、一気に混乱する。
そして、恐慌は、世界に大きな影響を与える。

日本は、金解禁を、その二ヵ月後に実施する。
これについては、深く追求することをしない。

日本の生糸、綿糸は、アメリカが重要な市場だったが、アメリカ国内の需要が大幅に減った。日本のメーカーは相次いで、倒産してゆく。

更に、この時期、米作農家は、豊作が続くが、小売価格が安くなり、豊作貧乏になる。
農薬、農機具を購入して、近代化をはかっていたが、その赤字を背負いつつ、極度に生活は悪化した。

昭和10年までは、日本は、とても貧乏な国だったといえる。
その悲惨さを書く暇がない。

アメリカの不況と、日本の金解禁が重なったために、日本経済は、どん底になった。

昭和5年の輸出額は、前年と比べて、四割も減り、日本市場も、購買力が減り、輸入が四割も減る。

その結果、金が一方的に、流出した。
三億円の金が流れて、日本の円は、世界で最も弱い通貨となる。
自国の通貨が弱いということは、国の力も弱いということ。

だが、現在は、円安を歓迎するという、不思議。
何事も、急激に来るものは、おかしいのである。
円高は、日本の通貨が強いということだ。

アメリカの1930年代は、国民の経済生活は、困窮の極みになる。
更に、イギリス、フランス、オランダ、ドイツ、イタリアも、同じく。

勿論、それぞれの国の事情が違う。
イギリス、フランス、オランダ、スペインは、何せ、植民地を持ち、植民地の原材料で製品を作り、それを世界の市場で売り、その利益を本国で吸い取るという、身勝手である。

だから、植民地の人たちは、悲惨な生活を強いられた。
アジア、アフリカ・・・

勿論、植民地の人たちは、もう限界を感じて、独立を求めるようになる。
が、事は、簡単ではない。
植民地を手放す訳が無い。

西欧列強の強みは、植民地支配である。
それが、無ければ、すでに崩壊、壊滅していただろう。

私は、何度も、言う。最悪最低の国は、イギリスである。
植民地支配により、莫大な利益を得て、国を興してきた。
植民地がなければ、イギリスという国は、存在しないのである。

イギリスの、ゆりかごから墓場まで、という、福祉政策も、植民地支配の上に立っていた。
呆れる。

さて、注目する国は、ドイツである。
植民地を持たない国、ドイツは、共産党、社会民主党が、一定の勢力を持っていたが、やがて、ヒトラーの指導するナチスが、権力を握るようになる。

ヒトラーの考えは、第一次世界大戦で失った権益を、取り戻すことである。
更に、民族的宗教的な視点で、ユダヤ人への攻撃、排斥を強めること。
ヨーロッパの先進国の権益を武力で、収奪すること、そして、第三帝国という、巨大なドイツ帝国を樹立し、世界支配に乗り出すこと。

現在のイスラム過激派のテロに似る。

ヒトラーは、そのために、反対党を弾圧し、ヒトラーの下に、国民が忠誠を誓う徹底した、国家体制を作り上げた。

これも、第二次世界大戦の伏線である。

ヒトラーの政策、その政治体制を、ナチズム、ファシズムと呼ぶ。

さて、昭和5年6年の日本の社会の混乱を見て、陸軍の指導者たちは、政党政治に任せている限り、解決できないと、単純に考えた。
参謀本部の中核将校である、橋本欣五郎らが中心になり組織した、「桜会」のメンバーが、クーデター計画を練った。

それは、要するに、政党の要人を殺害し、陸軍中心の軍事政権を作り、国内改革を行なう。あわせて、満州の権益を更に固めるため、満州全域で武力行使を行い、中国の国民党、共産党を排除するというものである。

こういのを、一人勝手な妄想と言う。
昭和6年3月に、その計画が実行されるはずだったが、陸軍大臣の宇垣一成を首相にしようとしていたが、宇垣が計画に乗らず、中止になった。

当時、農業恐慌、工業恐慌で社会的混乱が起こるのは、政党政治、財閥のせいだとして、天皇に忠実な陸軍が主体になり、政治を行なえば、安定すると、考えられたのである。

時代は、いつも、激動である。
そして、その中で、未来を予測する事は、至難の業。
だから、自分の考えたことが、一番だと思う人々の群れがある。

だが、歴史は、現在を教え、未来を教える。
過去には、様々な智慧が隠されてある。

その際に、最も重要なものは、正しい情報である。
情報が正しければ、先を見ることが出来る。
そして、現在、正しい情報は、何処から出るのか。

決して、新聞、テレビなどの情報からは、事実を得られないし、また、それらは、情報操作をする。
真っ当な情報を得たいならば、自分で、インターネットなどにより、知ることである。

新聞、テレビ、学者、識者、その他諸々は、金のために、手前勝手な情報のみ、報ずるのである。
更に、どうでもいい、情報である。実に、呆れる。


posted by 天山 at 05:12| 玉砕 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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