2014年03月21日

国を愛して何が悪い120

武士道、第九章、忠義、について・・・

封建道徳中他の諸徳は他の倫理体系もしくは他の階級の人々と共通するが、この徳――目上の者に対する服従および忠誠――は截然としてその特色をなしている。人格的忠誠はあらゆる種類および境遇の人々の間に存在する道徳的結びつきであることを、私は知っている。・・・しかしながら忠誠が至高の重要性を得たのは、武士的名誉の掟においてのみである。
新渡戸

ただし、それは、それぞれの国柄によって、その理解度が違う。
また、評価されないこともある。

我々が国民の抱くごとき忠誠は他の国では多くの讃美者を見出さないかもしれない。
新渡戸

日本の風土、独特のものであるといえる。
だが、新渡戸は、
しかしそれは我々の観念が誤謬なるが故ではなく、おそらく彼らがそれを忘れたからであり、また我々が他のいかなる国にても達せられざりし程度の高さにまでそれを発達せしめたからである。
と、言う。

確かに、その通りであろう。
具体的なその話題を持ち出せば、明らかに、理解不能に陥ること、多々あると、思われる。

現代の日本人でさえ、そう思うだろう。
だが、そういう時代があったのである。

例えば、忠誠を誓う、君主の息子のために、我が子を、身代わりに惨殺されても、誉として、名誉として、受け容れるという・・・

中国では、親に対する服従を持って、人間第一とするのに対し、日本は、忠が第一位に置かれる。

西洋の個人主義は父と子、夫と妻に対して別々の利害を認むるが故に、人が他に対して負う義務を必然的に著しく減ずる。しかるに武士道においては、家族とその成員の利害は一体である、―――一にして分かつべからざるものとなす。この利害を武士道は愛情と結び付けたーーー自然に、本能的に、不可抗的に。それ故に、もし我々が自然愛によりて愛する者のために死ぬとも、それが何であるか。「汝ら己を愛する者を愛すとも、何の報いをか得るべき。取税人もしかするにあらずや」
新渡戸

最後は、聖書のイエスの言葉である。

この聖書の語句を用いて、欧米人の理解を得るという方法は、見事だ。

だが、残念ながら、愛する者は、愛するが、憎む者は、殺してきた、欧米の精神である。
キリスト教の教えは、機能しなかった。

つまり、理屈だけである。
しかし、武士道は、それを全うした。
それゆえに、欧米人に、感動を与えたのだろう。

シェクスピアにも、「旧約聖書」にすらも、我が国民の親に対する尊敬を現す概念たる「孝」に当たる適切なる訳語は含まれていない。
新渡戸

だが、孝より、忠が重いのである。

武士道は忠を選ぶに決して逡巡しなかった。婦人もまたその子を励まして、君のためにすべてを犠牲にせしめた。・・・
武士の妻女は毅然としてその子を忠義のために棄つるに躊躇しなかった。
新渡戸

そのような、話は、尽きない。
忠義に生きた人々は、あまりにも、数多いのである。

読み進めてゆくと、特別な言葉に出会う。

ただ国法と国家は我が国にありては人格者によって表現されていたという・・・
新渡戸

忠はこの政治理論により生まれたる倫理である。
新渡戸

つまり、天皇の政治を言う。
更に、天皇の存在そのものが、日本の国法であり、国家であるということだ。

武器を持たない、権威の御方である、天皇の存在を紹介しなければ、理解出来ないことである。しかし、新渡戸は、それを極力避けている。
当然である。
欧米人に理解させるために・・・

しかし、イギリス人のごとき民主的国民の間においてすら、プートミー氏が近頃言えるごとく、「一人の人ならびにその後裔に対する人格的忠誠の感情は、彼らの先祖たるゲルマン人がその首領に対して抱きたるところであり、これが多かれ少なかれ伝わって彼らの君主の血統に対する深厚なる忠誠となり、それは王室に対する彼らの異常なる愛着の中に現れている」ことを、吾人は想起するであろう。
と、引用している。

更に、新渡戸は、キリスト教徒であるが故に、日本の天皇を奉ずることが出来ないという、者たちに対しても、深追いしている。

「カイザルのものは、カイザルに、神のものは神に納める」
それを知らないと・・・

信仰と、この世の主は、別物であると、言うのである。

ソクラテスは彼の鬼神に対する忠誠の、一点の譲歩をも不退転に拒否しつつ、同様の忠実と平静とをもって地上の主たる国家の命令に服従したではないか。
新渡戸

国家がその人民に対し良心の指令権を要求するまでに強大となる日こそ悲しむべきである!
新渡戸

それは、共産主義、社会主義に代表される、イデオロギーの国のことである。

日本は、天皇の存在により、建国から、民主的まつりごと、を行なっていた国である。


posted by 天山 at 04:53| 国を愛して何が悪い3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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