2014年01月12日

天皇陛下について169

天皇という存在は、西欧の歴史との比較によっては、何の解決も見ないのである。

それは、日本史に特有の存在であるということだ。
未だに、西欧の歴史から、天皇を解釈する人がいるというのは、全く、解せないことであり、愚かなことである。

ましてや、イギリス王室に比べるというのは、最低である。
全く、別物である。

西欧人にとって、国王という存在と、天皇という存在は、理解し難いものなのである。

それは、日本と日本史に立って、考えるべきことである。

日本の歴史学者たちはヨーロッパの現実をよく知らないために・・・
西尾

その通りである。
知らないのである。
だが、学者は、知ったと勘違いする。

市民革命をいち早くくぐり抜けたイギリス、フランスが、革命を知らないドイツや日本よりも近代的自由をより多く達成したなどということさえ、必ずしも言えないのである。今日になってみると、イギリス、フランスはドイツ、日本よりもはるかに多くの問題をかかえた階級的身分社会である。19世紀後半の、ビスマルクと明治天皇がいわば象徴となった、外見的には前近代的な「絶対王制国家」と思えた二つの権力集中体制のなかに、じつは現代の、中産階級の幅の広い能率的な産業国家を成熟させるに足るだけの前提時要件が、少しずつ準備されていたと言えるのかもしれない。
西尾

明治天皇を戴き、急速に、統一を達成した日本。
それは、植民地化を防ぎ、欧米列強に追いつくための、当時の日本に与えられた、最も、能率的な道であったことは、否定し難い。

日本の近代化は、天皇の存在なくして、有り得なかったのは、事実である。

さて、前にも、少し書いたが、マルクス主義を取り入れて、プロレタリア・インターナショナリズムを目指した、ソ連である。

ソ連は、西ヨーロッパから来た、外来思想を国是として、ロシアの伝統文化とは、背反する、開かれた国際的合理主義に支えられた、国造りを目指した。

その中では、闘争的な無神論に、理論上の基礎を置いた。
ロシア一辺倒ではない、他民族配慮の政策を重んじた。

ところが、ソ連の歴史を俯瞰すると、ソ連が、危機に見舞われた際に、国際的合理主義では、やってゆけない事態にぶつかっている。

第二次大戦中に、スターリンは、ロシア愛国主義を鼓舞して、驚くべき事に、ピョートル大帝、イワン雷帝を讃えた。
更に、ロシア正教の教会再興を、許したのである。

これは、如何なることか・・・

精神的な活力が無神論的な、インターナショナリズムからは、得られないということだ。
それを、ソ連が証明した。

如何なる、社会主義でも、無理なのである。
精神的支柱というもの・・・

歴史にも、目に見えない事態がある。

無神論的とは、精神的支柱という意味である。

ロシアには、ロシア正教が存在する。それが、精神的支柱になるのである。
皇帝が存在しなくなっても・・・

ところが、日本の場合は、無神論的であろうが・・・
何があろうが・・・
天皇という、存在があることで、前に進むことが出来るのである。

危機的状況に陥る場合の、天皇の存在は、日本人以外に知ることは出来ないだろう。

西洋史の中に、天皇の存在意義などを求めるとしたら・・・
あまりにも、愚かである。
更に、その比較も、相違も、である。

東日本大震災の際の、天皇陛下の、被災地に対する、行幸を見ても解る。
陛下が行かれる所、多々、人々が集った。
そして、そのお言葉に、慰められたのである。

また、国民も、その様子を見て、感激した。
ありがたい、と、感じた。
そういう、存在が、日本にはあるということ。

面白いことに、日本には、多くの宗教が存在する。
だが、天皇の存在は、揺るがないのである。

天皇ご自身が、すべてにおいて、寛容だからである。
それは、歴史的に見ても、そうである。

国を思うという、御一人が、天皇という、国柄が、日本である。

儒教、道教、仏教、そして、キリスト教系・・・
新興宗教・・・

昭和天皇ではないが、皆々、あっ、そう・・・と言って、受け容れられる。
だが、天皇は、御一人として、国を思い、祈る。
そういう存在が、日本という国を、支えているのである。

精神的支柱である。

だが、普段の生活の中で、殊更、思い出すことも無い。
忘れている存在である。
だから、尚、良い。

国民が、天皇を強烈に意識する時代は、すべて不幸な時代であった。

新年、新嘗祭、一般参賀・・・
一年の中で、幾度が、天皇を意識するだけで、天皇も由とされる。
そのような、国の精神的支柱というものを、持つのは、世界唯一、日本だけである。

あえて言えば、妄想の存在ではない、天皇という、象徴が、日本なのである。




posted by 天山 at 06:10| 天皇陛下について3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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