2013年08月01日

霊学111

ユングの深層心理学・・・

理性ではなく、感性のために、未来に渡り、一番有力な方法を提供したと思われる。

無意識の世界の認識を、いかに獲得するのか・・・
ロゴスではなく、感性による学問を立てた。

感性の学問の基本的な立場とは、ファンタジーである。
ファンタジーとは、構想力のことである。

構想力の論理が言葉による概念の論理と別なところで、何を認識できるかということになる。

ユングは、人間に内向的な人間と、外交的な人間がいるように、論理にも、内向的と外交的があり、構想力の論理は内向的であるに反して、言葉による概念の論理は、外交的論理であるという。

言葉は、外に向ってのみ生きるものではなく、我が身の内でも、内なる心の営みに必要とされる。

更に、言葉は、方向付けを通して、思考以外の心の諸機能をある意味で、抑圧する。

言語とは、特定の方向へ方向付けて、他の方向へ向おうとする思考習慣を抑えつつ、一つのことに、集中させようとする。
これが、言語の重要な特徴である。

それにより、思考内容が、他の人に解るように、客観性を持つものとなる。

他の機能の抑圧とは、思考と感情、感覚と直感の四つが、それぞれ互いに上下左右の関係において、結びつきを持っていると考える。

例えば、思考の働きの強い人は、感情の働きが弱いなど・・・

更に、ユングは、
意識の生活において、日常の覚醒時の生活において思考の発達している人は、無意識の生活において感情が発達している、意識の生活において感覚の発達している人は、無意識の生活において直感が発達している。
高橋巌 神秘学講義
と、なる。

日常生活において、思考型の人が、あまりに思考中心の生活を送ると、無意識の中から、その人が気付かない部分に、非合理的な感情の爆発が起こる。
そして、突然、思いがけない行動を取る。

思考が外交的に働き、その結果外交的な論理が人間の心の、諸機能を支配するようになると、その言語的な論理により、感情が抑圧され、さらに、感覚と直感も抑圧される。

外界とは、環境の世界であり、それが、自然環境でも社会的環境でも、同じである。この外界と自分との境界で、感覚的な知覚が、外界と向かい合う。
この知覚を通して、外界が人間の心の中に写し出されると、そこに表象、観念、そして、観念連合が現れる。

表象に言葉が結びつき、概念を作る。
そして、記憶が始まるのである。

その記憶は、忘れられるが・・・
いつか、突然、現れることがある。

それらの記憶により、世界内容が、概念体系として、心の中に記憶される。

このようにしてわれわれが外界に対するとき、まず外界から印象が感覚的知覚を通って入ってきます。この印象は、それから、われわれの内部で表象を生み、記憶像を生み、最後に概念というかたちで人間の心の中におさまります。このようなプロセスこそ、理性による論理の根拠であると言えると思います。なぜならこの過程の中で体験された事柄が他人に伝達するのに必要な内容となったとき、それを表現するための言葉が求められ、論理が求められるからです。しかも以上のプロセスのどの部分が欠けても、言葉はそもそも機能できません。
高橋巌

ユングは、これとは、正反対の、逆の方法を取る。

概念へ至る逆の方向である。

内なる世界から、ある情念の働きが生じる。
広い意味での、情念である。
本能、欲望、憧れ、不安、期待感・・・

無意識の奥底から、ある種の興奮が、波紋のように表面に上がってくる。

この情動の作用が、心の中に潜む記憶像と結びつく。
無意識的な欲求が、これまでの人生で得た概念内容と中の、何かと結びつく。
そして、意識の表面で表象を、呼び起こす。

この表象ははじめ夢のようにはかない、非現実的な形式をとるようになってきますが、更にプロセスがすすんでいきますと、最後には感覚的知覚と同じくらい明瞭な形式をとるようになってきます。つまり幻覚があらわれてきます。
高橋

この幻覚が、感覚的知覚と同じくらいに、明瞭なものになることもある。
そこまで至ると、精神病理学の妄想、ある種の宗教的な人たちの、ヴィジョン、幻視など。

言葉を使う時より、実に曖昧である。
更に、全く別の心理状態である。

ユングは、内向的な論理と名づけた。

フロイトは、この状態を退行状態として、ネガティブなものと、考えた。しかし、ユングは、この退行状態から、新しい文化を生み出す際の、基本的な論理になるのではないかと、考えたのである。

フロイトは、この退行を、死に対する願望が結びついていると、考え、更に、退行の欲求は、生殖作用から独立した、セックスの要求と結びつき、セックスを通して、存在の根源に帰ろうとする。

つまり、退行とは、死への願望であり、同時に、セックスの願望でもあると、考えたのである。
フロイトは、エロスとタナトスが、いつも結びついていたのである。
タナトスとは、死、である。

ユングは、フロイトと袂を別ったのが、これである。
ユングの退行とは、フロイトとは、全く逆の方向に働くものとなったのである。

ユングの場合、対立するものとは、より高次の現実だった。
この現実世界を表象させている、人間の魂の中にある、別世界、超現実的世界、形而上的世界、霊界・・・
オカルトである。

純物質の世界、命ある魂の世界、そして、霊的世界の三つの世界。
その三つ目の世界・・・
神秘学に至る世界である。




posted by 天山 at 05:48| 霊学3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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