2013年06月24日

性について234

左右脳をつなぐ部分を、脳梁と呼ぶ。
男と女では、その形に違いがある。

形と大きさに、差があるのは、後ろの方の膨大部と呼ばれる部分である。
女の方が、球状で長く、断面積も大きい。

この膨大部の情報の通る部分、特に、後頭部、側頭葉、頭頂葉からの情報の通る部分が大きいのである。
特に、後頭葉からの、視覚情報は、空間認識、言語機能にとっては、重要である。

この部分が大きいということは、それだけ、女の方が、左と右の脳で、情報を交換しあっているということ。

オスは、男へと大脳化が進むにつれて、男の脳の側性化が進んだ。
そして、こういう特殊化した体は、環境の新局面に、順応し難いのである。
特定の環境にのみ、特殊化しているゆえに、環境が変わると、対応に戸惑う。

女の体は、多分に幼形成熟的なところがある。
完全脱毛であり、大陰唇が残る、甲高い声など、幼形を保存しつつ、性的に成熟してきた。

体の生理機能も、特殊化していないので、環境の変化にも、しぶといのである。

そして、脳である。
女は、大脳半球が特殊化していない。
そのため、左右の脳が、うまく連携して、言語機能を男より、強くする。
脳まで、柔軟であるということだ。

だが、何故、大脳半球の機能に関して、男女差ができるのか・・・
この問いには、誰も答えられないのである。

ただ、男、女という限り、脳も体も、性ホルモンで変わる時期がある。

ホルモンの作用差に原因があるのではという、学者が増えてきた。

男、女の、ホルモンの影響は、下等動物ほど、はっきりとしている。

それらの、実験により、男女差の性差を作る、因子として、性ホルモンが重要な働きを果たしているということが、解った。

脳が、ホルモンに感受性を持つか否かは、脳のホルモンリセプター、つまり、受容体の数を調べると、解る。

性ホルモンの、一つである、エストラジオールのリセプターが、すでにサルの胎児や新生児に存在することが、証明されている。

男性ホルモンは、コリセプター内の酵素によって、女性ホルモンである、エストラジオールに、変換される。

アンドロゲン由来の、エストラジオールは、胎児でも、性中枢である、視床下部に多く認められる。

これが、胎児脳に、性差を与えるのである。

また、視床下部だけではなく、扁桃核、海馬という、情動、記憶の中枢や、前頭連合野、視覚領などにもある。

どの分野のリセプターも、胎児期には、生後や、おとな期よりも多いのである。

これは、胎児期の脳の発達に、性ホルモンが、深く関わることを示す。

脳内に留まらず、自律神経系にも及ぶ。

そして、アンドロゲンは、未分化な脳に多く、神経細胞の樹状突起や、軸索を伸ばし、シナップス形成を促進させる。
アンドロゲンは、脳の成長促進因子的役割を持つのである。

矢張り、性差を作るのは、性ホルモンであると、いえる。
ねずみのような、下等動物の性分化は、生まれた直後から決まるが、ヒトやサルでは、胎児期に進行する。
性器の性分化、脳の性分化である。

胎児がオスのとき、その精巣から分泌される、アンドロゲンは、脳の細胞内に達し、特殊な酵素によって、エストロゲンに変換されて、そのエストロゲンがエストロゲン・リセプターと結合して、細胞核内に入り、脳を男性化する。

メスの場合は、卵巣からエストロゲンが分泌されて、それが、そのまま、脳のリセプターに結合するから、オスと変わらないと勘違いするが、胎児期には、エストロゲンと結合するたんぱくが、多量に胎児血中に存在するため、卵巣性のエストロゲンは、それと結合して、脳の細胞内には、到達しないのである。

神経細胞の核内に入り、遺伝情報の読み取りに、影響を与え、そのままでは、メス型の脳をオス型に変えてゆく。
これが、アンドロゲンの使命である。

更に、卵巣から、分泌される、もう一つの女性ホルモン、プロゲステロンは、メスの脳の男性化を防ぐ、保護作用をしている。

性ホルモンは、性分化に限らず、その後の成長発達に大きい影響を与える。脳はホルモンの海にただよいながら、敏感に反応し、神経細胞をふやしたり、神経回路をめぐらせたりする。とはいっても性分化への影響は大きく、しかも、非可逆的な変化である点、性分化以降、さらに生まれてからの影響とはいささか問題が異なるとみてよいだろう。
大島清

脳が進化する時、完全に捨てられる構造はない。
つまり、比較神経生理学的に見ると、人間の脳は、解剖学的にも、行動学的にも、は虫類脳、古哺乳類脳、新哺乳類脳を、併せ持つ。

古い脳は、大脳化の過程で、新皮質と相関しつつ、構築されている。
故に、行動発現は複雑になる。

飲酒や、麻薬により、除脳状態に近くなると、古い脳への抑制が切れて、人間にも、時として、古い脳の影響が出るのである。

それは、非常に危険である。

戦争、殺人・・・
それは、巨大脳の生む、文化、幻想によるものであり、その人間を取り囲む悪環境、教育の貧困によることが多いといえる。

そして、オスは、どうして男になったのか・・・
これが、問題である。




posted by 天山 at 06:01| 性について5 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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