2013年05月08日

天皇陛下について153

江戸時代、最後の天皇として名高いのは、孝明天皇である。
弘化三年、1846年、16歳でセンソされて以来、慶応二年12月25日、崩御される。

21年のご在位である。

この後、慶応四年、明治と改元される。
明治維新である。

日本が近代国家となる、その激動期を生きた天皇陛下である。
センソされて、七年目の嘉永六年、6月3日、ペリーが軍艦四隻を率いて、浦賀に来航した。

アメリカの目的は、通商条約を結ぶこと。
それは、遠洋漁業、当時は、捕鯨の中継基地、大陸に市場を開拓するためである。

日本は、基本的に、幕府の法である、鎖国体制であるから、申し出を断る。

その時に、ペリーが持参し、当時の幕閣に宛てた書面である。

ぜひとも、通商をというわけでもない。嫌なら、砲弾をお見舞いして、お前たちが、天の理に背いている罪をただしてやる。だからお前たちも、日本の国法にそって、防戦をしなさい。だが、必ずわれわれが勝ちます。その際、もし和平ということが欲しいなら、降伏しなさい。そして、今回われわれが、プレゼントしておいた白旗を立ててやってくること。

これが、当時のキリスト教と白人の感覚である。

温和な老中、阿部正弘も、さずかに書面を叩きつけたという。
そして、詠んだ歌。
まことなき 夷の舟を 浦安の はやき沖手に 打ちかへさなむ

まことのない、邪悪な彼らを、沖へ追い払いたい・・・

だが、日本には、そんな力はない。
このときの、孝明天皇の改元の詔に、
洋夷出没、辺海やすからず、いまだにやまず、つまびらかにおもう。咎を徴するは予一人に在り・・・

その罪は、私一人にあると、仰せられたのである。

そして、安政五年、天皇は、伊勢神宮に勅使を遣わした。親筆の宣命、せんみょう、を付して、これを奏せしめられた。

嘉永以来外国人が来航する。なかでもアメリカはその首魁ともいうべく、表面は我が国に和親を請うようだが、実は併呑の心を蔵している。キリスト教の伝染も恐るべきものがある。が拒めば干戈に訴えると威嚇するので国家危急の時にのぞんでいる。

その御製である。

この春は 花鶯も 捨てにけり わがなすことは 国民のこと

様々に 泣きみ笑ひみ 語りあふも 国を思ひつ 民を思ふため

矛とりて 守れ宮人 九重の 御階の桜 風そよぐなり

天皇の御妹、和宮さまは、十四代将軍家茂のところへ、降嫁されるに先立ち、

惜しまじな 君と民との ためならば 身は武蔵野の 露と消ゆとも
と、お歌になる。

天皇は、アメリカの心を見抜いていた。
それは、大東亜戦争にも、現れている。

日本を占領する。
当時の、欧米人は、白人主義の最盛期である。

孝明天皇には、祖考光格天皇の皇運挽回の御志をば、最も痛切に会得、最も熱心に紹述あらせられた。しかしてその御一身を以って、国難に処せんとする御覚悟、御決心に至りては、あたかも亀山天皇が、元寇の危機に際し、身を以って国難に代らんと遊ばされたると、その揆を一にした。この御誠意が、天人に貫徹して、遂に維新中興の祥運を導き来つた・・・
蘇峰徳富猪一郎 近世日本国民史

明治維新の舞台は、京都だった。
すべて、京都から発している。

徳川幕府が、朝廷に奉仕したところをもっても、孝明天皇は、その一代において、幕府に対した、恩恵は、甚だしいものがある。

そして、明治、大正、昭和と続く。
その帝・・・

民主主義という思想を超えて、すでに、日本の天皇は、国民主体であらせられたということ、明々白日である。

どのような、権力者、為政者であれ、天皇御自身は、いつも、国民が主であり、その祈りは、国民に向けられていたことである。

世界に類のない、君主である、天皇という存在を有する国、日本は、いつも天皇の存在によって、未来が拓かれるのである。

つまり、天皇の、大御心、おほみこころ、による、お言葉で、国民は、天皇を崇敬するのである。

日本民族の智恵として、存在し続けている天皇・・・

昭和天皇も、敗戦後、これは、私の一人の咎である、との御心だった。

このような存在が、国に在るという、日本の幸運は、どこの国にも有り得ないのである。

神武天皇建国から、今年は、2673年である。
この歴史は、揺るがない。
歴史が揺るがないということは、国が揺らがない。

その時、その時の、為政者が誰であろうが、天皇が天皇である限り、日本は続くのである。
そして、為政者が、天皇の御心に添うことで、国を治めることが、出来れば、日本は幸運である。

天皇の安泰を願うことは、日本の安泰を願うことであり、国民の安泰を願うことであることは、明白である。
何となれば、天皇は、国体なのである。



posted by 天山 at 01:31| 天皇陛下について3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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