2013年04月06日

性について230

人類は、ドリオピテクスから枝分かれしたのである。
その、ドリオピテクスには、発情期があり、現存する、ゴリラ、オランウータンから類推されるように、月経周期の半ばの排卵期が来ても、尻も腫れず、赤くもならないだろう。

だが、性的に興奮していることは、行動で示したと思われる。
月経周期に関わらず、いつでも、交尾する類人猿はいない。

人類の祖先の、ドリオピテクスにも、まだ、発情期の痕跡が残っていたと思う。

飼育下で、ゴリラや、オラウンータンの交尾の主導権は、いつもメスが握っている。しかし、ボルネオの密林では、オスのオランウータンが、交尾を強要したり、強姦という形を取ることもある。

オランウータンは、体の性差が、最も著しいサルといってもいい。
メスの二倍もある体格と、頬の輪郭と、垂れ下がったのど袋を誇示して、オスの間で、メスの獲得のための、駆け引きが展開される。

更に、行動の性差が激しい。
オスの長い呼び声である。これは、オスの間の性選択の手段である。

この長い呼び声は、社会的に優位のオスだけに、許されている。
順位付けの、音声信号である。

だが、これにより、メスが性的に惹かれるわけではない。
そして、メスと性行為をしたオスは、更に長い叫び声を上げるという。

ドリオピテクスも、同じようなものだったと、推測するのである。

ただ、オスとメスの、体格の性差は、オランウータンほどではなかった。
オスの身長は、90センチメートルで、メスは、これより少し小さい。

チンパンジーの性差位である。

彼らの大勢の子孫から、最初の人類が誕生しようとしていたのである。

学者により、様々な、人類系統図が、描かれているが・・・

最も、新しい説は、5,600万年前に、まずゴリラの祖先から、ついでチンパンジーの祖先から、短期間のうちに分かれたという説である。

つまり、チンパンジーが、人間に一番近いサルということになる。

これは、遺伝子のデオキシリボ核酸の、比較研究から出されたものである。

チンパンジーと人間の、共通の祖先から分れた年代は、570万年前から640万年前という、鮮新世の時代だと、推測される。

兎も角、人類の結婚の起源は、ドリオピテクス類から始まると、考えてよい。

それは、人類の視覚、体型、群居性、性生活、社会生活の要素の大半を、ドリオピテクスから引き継いでいるからである。

さて、ドリオピテクスに限らず、霊長類の交尾システムは、大きく分けて、ハレム型と、乱交型である。

一夫一婦という関係は、極めて稀である。

乱交は、メスが発情していれば、交尾の相手が自由というタイプであるが、一夫一婦制がないように、完全な乱交も、有り得ないという。

好みにより、一定期間をペアで過ごす型と、オスの社会的順位によって、左右される型とがある。
後者の方が、サルの社会では、よく見られるもので、交尾の相手は一定しないが、時には、オスの順位で決まる。

複数のオスと、複数のメスで形成される、社会単位である。

ハレム型は、一頭のオスと、複数のメスと子供からなる社会単位をもつ、サル社会に見られる。

いずれにせよ、その基本は、繁殖を成功させることである。

一夫多妻型は、過酷な自然環境の中で、数千年の過程で、種を絶やさぬための戦略として、引き継がれてきたのである。

性を楽しむという、人間の在り様ではないということだ。

1926年、南アフリカで、ヒトと類人猿の両方の特徴を持つ、頭蓋骨が発見された。
これは、アウストラロピテクス、南のサルと、命名された。
1947年に、ヒト科と認められた。

この、ヒト科動物の系列に花を添えたのが、1972年から74年、国際遠征隊によって発見された、ルーシーの存在である。

東エチオピアで発見された化石は、身長110センチ、年齢推定は18歳から21歳の女性である。
地質年代は、340万年前から、300万年前である。

数少ない化石から、ヒト科の平均寿命を推定することは、不可能である。

ただ、1966年に、シュルツの作った各種霊長類のライフサイクル表は、ヒト科動物の寿命が、30から40歳以上であったことをうかがわせる。

メスザルは、死ぬまで血を流していたと思われる。
過酷な自然環境の中では、月経周期が終了するまで、生きていることが出来なかったと、思われる。

さて、ヒトとチンパンジーが共通の祖先を持つとすると、卵巣の働きも同じようだったといえる。

ただ、漸新世から、鮮新世にかけて、地殻変動と森林の後退といった悪循環の下では、寿命は、長くなかったはず。
20から30歳程度である。

人類の遠い祖先も、月経周期を持ったまま、死に、あるいは、月経周期を終えると、死んだ。

過酷な環境から逃れて、肉食獣から身を守る、唯一の方法は、自由になった手で、武器を作るこだったと思う。

それは、ドリオピテクスより後の、ホモ・ハビリスの時代になってからである。
ホモ・ハビリスの手足は、現代人と変わらないのである。

更に、脳の大きさである。
脳の大きさが、人類の進化の大本である。




posted by 天山 at 00:03| 性について5 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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