2013年03月09日

性について226

口唇リビドーは本質的に自己色情型であり、対象関係を欠いている。
岸田秀

口唇リビドーが主な倒錯は、窃視症、その受動態としての露出症、フェティシズムであるが、対象との直接的関わりを持たない。

口唇リビドーは、もともと純粋で無償のものなのだ。当人は、その口唇リビドーゆえに、対象と距離を置いて、遠くからあがめる形式を必要としているのであって、もし対象が一人の身体的な女として彼の愛を受け容れ、近づいてきたら、彼は、のぞき見しているところを相手に見つかり、・・・困って逃げ出すであろう。
岸田

肛門リビドーも、似ている。
その倒錯形式では、サディズムとマゾヒズムが代表である。

この場合の対象は、単なる道具の位置である。

岸田は、
サディストとマゾヒストから、いじめるのが好きな者といじめられるのが好きな者なのだから、うまくゆくように思われるかもしれないが、実際には、いじめ、いじめられる場面のすじがきの決定権をめぐって凄烈な争いが演じられるのがつねである。どちらも相手を道具の位置に、つまりは糞便の状態におとしめようとしているのだから、この争いには妥協の余地がない。
と、言う。

更に、これらの、自己色情的、半自己色情的リビドーには、その他の色々な妄想がついている。

全能の力をもった物体、突入する視線、男根を持った母親、無限の破壊力をもった男根、すべの精気を吸い尽くす膣、子供を生む肛門、血を吸い肉をかじる口、去勢される男根、男根となった乳房、など。
岸田

快感原則に支配されているこれら倒錯的リビドーのおもむくままに従っていたのでは、対象関係の確立はおぼつかず、それに伴う妄想に引きずられて、現実から遊離せざるを得ない。この点においては、快感原則と現実原則との対立は根本的に解決する方法が見当たらない。
岸田

そこで、自我が登場する。
性器リビドーをして、正常な性交を確立し、妥協策として、正常な性交に、あくまで従属的なものとして、色々な付帯条件をつける。

前性器リビドーを騙しつつ、正常な性交の枠の中に、押し込むのである。

賢いと思う馬鹿ほど、その努力が激しいといえる。
更には、それ、そのものに、興味が無いように、振舞うのである。
つまり、性行為は、二の次で、愛情であると、言い聞かせる。

吸う、咥えるなどの、口唇リビドー、締めるという形を取る、肛門リビドーは、そのまま、男根に対する膣の活動形式として、性器リビドーの中に、組み入れる。
更に、対象の攻撃、支配するという、肛門リビドーも、ある限度内であれば、女を獲得し、支配するという、男の正常な性行動の一つとなりえる。

何とか、正常に近づく性行為である。

しかし、前性器リビドーが強すぎると、それを抱え込むための妥協策が、正常な性交をくずすことになる。
岸田

前性器リビドーとは、幼児期における、リビドー興奮の体験の多少によって決まるものである。

口唇リビドーが主を占める倒錯は、圧倒的に男に多い。それは、異性である母親に世話されることによるという、説がある。

女の子より、多く、リビドーの興奮を味わうというのである。

性行為の主は、自我である。
結果的に、リビドーの満足の、最終的形式を決定するのは、自我である。

当人の自我がある倒錯形式に固執し、それをリビドーの満足を得る最善の形式であると信じている限り、はたの者はどうしようもない。自我は、性格をも決定するので、当然のことながら、性格と倒錯形式とは密接な関係がある。
岸田

と、ここで、それでは、あらゆる性欲を感じないという者の場合は、どうなのか・・・
そういう人間もいる。

特に、女に多いが、男にもいる。

上記の方法で言えば、自我が問題である。
性的満足を必要としないのか、倒錯以上の倒錯を抱えているのか・・・

不感症、冷感症・・・
これは、倒錯以上に困難な問題である。

女の場合は、精神分析が大きな効果を期待できるが、男の場合は、もっと困難な問題になる。

現在、そういう男が増えているというから、更に、問題である。
リビドーの刺激が、極端に少ない、低いからか・・・

更には、射精する感覚に、嫌悪するというものである。
それは、もう、脳内の異常というしかない。
性欲を司る脳内の部分が、破壊されている。
それは、つまり、他の部位にも大きな影響を与えていると、考える。

人間ではない、生き物。

これは、例外中の例外である。
ただ、男に性行為を嫌悪するという、現代の中の何処かに、問題があると思える。

勿論、社会的に、個人の問題であるから、事件などになることはないが・・・
何かかが、狂っているのである。

それも、一つの進化であるとは、言い難い。
脳の異常であると、見た方が真っ当である。



posted by 天山 at 07:21| 性について5 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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