バンコク行き・・・
案の定、遅れた。
メーソートに到着して、30分して、また戻るという、スケジュールである。
そんな短い時間で・・・と、思いつつ・・・
あっ、来た来た・・・
バンコクからの、飛行機を見て言う、私。
30分遅れ。
そして、乗客が降りて、荷物が下ろされる。
その間、じっとそれを見ている。
だが、他の人たちは、平然として待つ。
漸く、搭乗になった。
Hさんはじめ、娘さん二人と、中野さんの息子さんが、最後まで、見送る。
気の毒だ。
飛行機に乗り込む。扉が閉まる。
すぐに動く、そして、飛び立つ。
時間は無視。
はい、全員乗りましたとなると、さっさと、飛び立つ。
私は、笑う。
いつものことである。
バンコクの国内線のドムアン空港に到着。
今は、国際線も出るようになった。
さて、パタヤ行きのバスは・・・
空港から出ているのか・・・
誰に聞いても、よく解らないのである。
漸く、掃除のおばさんが、私たちを見て、どうしたのと声を掛けてきた。
説明すると、詳しく答えてくれる。
空港の近くのバス乗り場から、パタヤ行きのバス停にミニバスが走っている。
20バーツで乗れるよ・・・
ところが、そこに行くまでが、大変である。
ありがとうございます、と言って、矢張りタクシーに乗って、バス乗り場まで行くことにした。
今度は、タクシー料金である。面倒なのだ。
200バーツと言われる。
コータが、そんなにかからないと言う。
メータ。
それで駄目なら・・・と、無視する。
すると、タクシー運転手がオッケーである。
バンコクのタクシー運転手は、多くは出稼ぎである。
大変な仕事だ。
それを知るから、言い値で乗りたいが・・・
でも、癖をつけてしまうと思い、メータと繰り返して言う。
何度、車内で喧嘩したことか・・・
ある人から、ピストルを持っているから、最後まで怒らせないことと、言われている。
タイ人は、限界を超えると、撃つというのだ。
だから、私は、メーター、メーターと、言って、次に日本語で、怒る。怒鳴る。意味が解らないから、ただ、怒っているということだけが伝わる。
ドアを開けて、降りると言う。
運転手は、そこで諦める。
コータは、タイ語が出来るから、穏やかに言う。
案の定、メーターだと、150バーツにもならない。
だが、150バーツを差し出す。
バスは、10分後に出るというから、急いだ。
兎に角、広いバス停である。
タイ全土にバスが出ている。
バスにトイレがなかったら、どうしようと思いつつ・・・乗り込む。
後の座席で、トイレがあった。安堵する。
バス停のトイレは、お金がいるのだ。
もたもたしていると、乗り遅れる。
思い出した。
数年前に、このバスに乗りパタヤに向かう最中、デモ隊の暴徒化で、ビルに火が付けられた。それを、バスから見ていた。
タンシン派が起こしたものだった。
思えば、バンコクは、カンボジア、ミャンマー、ラオスに行く中継地点であり、年に何度も訪れている。
タイのニュースが気になるのだ。
今回、帰国の日も、黄色シャツのデモがあり、空港閉鎖になるかもという事態に。
しかし、内閣府で行われたので、無事出国出来た。
もし、デモ隊が空港を占領したら、私は舞台に上がり、演説する予定だった。
黄色隊は、反タクシン派である。
現在の、タクシンの妹の首相退陣を要求していた。
そこで、私は、国内の問題に外国人を巻き込んではならないと、演説しようと思っていた。
突然、日本人が着物姿で、飛び込むと、驚くだろうし、演説は、日本語であるから、訳が解らないだろう。
しかし、それが、ニュースで流れて・・・
妄想したのである。