2012年10月10日

天皇陛下について134

源氏の勢力は全く衰えた。
武士は平氏ばかりになった。政治権力も、その一門の手に落ちたのである。
その棟梁は、平清盛である。

ちなみに、源頼朝であるが、当時、14歳である。
東国への途上に捕らわれて、京に連れ戻される。
清盛は、斬るつもりだったが、継母の池の禅尼が哀れに思い、命乞いを乞うゆえ、危うきに命を助かる。
だが、伊豆の蛭ガ島に流される。

第七十九代六条天皇。1165年より1168年。
仁安二年、1167年、清盛は、太政大臣になる。
翌年、剃髪して、浄海と名乗る。

三年後、第八十代高倉天皇。1168年より1180年。
承安元年、1171年、清盛の娘、徳子が入内する。そして、女御になる。

その、六年後、治承元年、1177年、藤原成親、平康頼、僧俊寛らによる、平氏討伐が発覚する。
俊寛らは、鬼が島に流される。

治承三年、清盛は、後白河法皇の院政を止めて、鳥羽殿に幽閉する。

第八十一代安徳天皇、1180年より1185年。
その治承四年、1180年、四月、源頼政は、以仁王、もとひとおう、を奉じて、平氏追討の令旨を諸国の源氏に伝える。

以仁王は、頼政などと共に、平氏軍と宇治川で戦い、共に敗北して死ぬ。

八月、源頼朝、伊豆にて挙兵し、十月、頼朝は、平氏軍と富士川で対決する。
平氏軍は、戦わずして、敗北するのである。

養和元年、1181年、清盛、病死する。64歳である。

その二年後、寿永二年、1183年、三年前に挙兵した、源義仲、みなもとのよしなか、が、平家が安徳天皇を奉じて、西に向かった後の京都に入る。

その八月、後白河法皇は、第八十二代後鳥羽天皇を立てる。1183年より1198年。
つまり、二人の天皇である。

安徳天皇は、6歳、後鳥羽天皇は、4歳である。

院の御所では、平家討伐の恩賞として、第一が頼朝、第二が義仲、第三を行家とした。

ただ、義仲は、東国にて動かぬ頼朝が第一というのが、気に入らないのである。
そして、源氏が義兵を挙げたのは、以仁王の令旨によるものと、王の御子を戴かないのが、また気に入らないのである。

義仲の不平不満が募る。
更に、木曾の山中で暮らしていた義仲は、朝廷の作法を知らない。
公卿との折り合いも悪い。

そのうちに、西国へ落ちた平家の勢いが強くなってきた。
義仲は、備中へ向かう。
そこへ、都から、密使が来た。

法皇が、行家の讒言を信じて、義仲を討て、との院宣を下したというものである。
京に戻った義仲勢の乱暴は以前より増した。

人々の難儀を聞いて、法皇は、そのとり鎮めを命じられた。

だが、なだめを聞かない義仲である。
法皇に、全く服するところあらず、かえって謀叛を企んでいます・・・

そこで、法皇は、致し方ない、よきように致せとの仰せである。

無骨乱暴な義仲は、ついに、法皇の御所に押し寄せた。
そして、法皇を別の御殿に押し込め、勝手に朝廷の官職を留めおいて、支配者の如くに振舞ったのである。

これを鎌倉で聞いていた、頼朝は、しめた、と思う。
嫡流でもない義仲の京都占領に、口実を待っていたのである。

そこへ、法皇からの、義仲追討の院宣が下った。
そこで、弟の範頼と義経を攻め上らせた。
総勢、六万である。

この軍は、義仲を攻め滅ぼし、更に、法皇の仰せで、福原の平家討伐をする。
一の谷の戦。屋島の戦。そして、壇ノ浦の合戦で、平家が亡ぶ。

この時、悲劇は、8歳の安徳天皇が、壇ノ浦の海深く沈まれたことである。

また、三種の神器のうち、神璽と宝剣は海底に沈む。
神璽の箱は浮かんだが、宝剣は、行方知らずに。
祟神天皇、御模造の宝剣は、一千年後にして、失われた。

今日伝われるのは、伊勢神宮から献上したものである。
御鏡は、船中で発見されたため、二点は、義経が奉じて、法皇にお届けしている。

簡単に流れを書いてきたが、源平合戦は、平家物語に詳しく書かれている。

更に、何故、平家が奢ったのか・・・
それは、藤原氏と同じである。
権力を持つものは、権力にて、敗れるのである。

以後も、権力によるものは、権力にて、破れては、また、権力者に代わる。
しかし、一貫して、天皇の存在は、権威として、存続したのである。

帝の位を狙った馬鹿者もいるが、決して、それは成功しなかった。
天皇になられるのは、天皇から天皇への移行である。

桓武平氏も、源氏も、皇室の血を引く者であるが、天皇の臣下である。

君と、臣下の身分が、存在する。
そして、それは、この国の知恵なのである。

激動の歴史の中でも、天皇の存在は、動かずに存在したということである。
そして、その御位に就く御一人は、その権威にあることを自覚し、ありうべき存在として真っ当しようと努力したのである。




posted by 天山 at 06:05| 天皇陛下について3 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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