2012年08月29日

国を愛して何が悪い29

旧約聖書の世界観は、神が人を造り、人が、神の作ったもの、自然、つまり、動物、植物、被造物全体を治めるという、階級主義である。

人は、神の次の存在ある。
そこから、更に発展して、他民族を征服し、奴隷化すれば、奴隷は家畜と同列になり、家畜並みに扱っても、何ら罪悪感も、憐れみも、感じることはない。

人間を奴隷にするという意識は、古代日本人にはなかった。
日本の場合は、奴婢である。
彼らは、奴隷のようであるが、人として扱われた。
動物と同じではない。

有史以来、世界の砂漠化は、人間の営みによって、急速に進んだ。
それは、遊牧、肉食民族の、一神教と軌を一にする。

現在の、地球環境の悪化、砂漠化の責任の一端は、その思想にあるといえる。

キリスト教の、南米アメリカ大陸への拡散により、森林の牧畜化によって、森の破壊が一挙に拡大した。
北米は、キリスト教徒の入植以来、わずか300年の間に、森の八割が消滅したのである。

更に、新約聖書にて、イエスが説いた愛の思想は、人間のみの愛と、自己犠牲と解釈した。自然に対する愛は、無い。
そして、動物に対しても・・・

そして、恐ろしいことは、イエスの説く、平和と愛の対象が、白人自身の身内であり、自然の動植物、家畜や、奴隷などは、入っていない。
白人以外の、異民族、他宗教の信仰を持つ人たちも入らない。
ここに、非排他的独善性の思想がある。

キリスト教以外の人間は、野蛮人として排除、抹殺しても、いいのである。

モーゼの十戒を見ると、殺すな、盗むな、騙すな、姦淫するな・・・
野蛮人が守るべき教えである。
つまり、そういうことを、行っていたということである。

それに比べて、日本の最初の、憲法は、和を以って貴しとなす、である。
今から、1400年前も日本人は、高度な礼節を守る国家を形成していたのである。

十戒は、命令であり、十七条憲法は、諭すものである。

ユダヤ教から、砂漠のカナンの地から、地中海を通り、キリスト教を生み出し、ローマの国教となり、北方のヨーロッパ全域に、急速に広まった。

妬み、復讐、対立、抗争の思想である。

それは、権力者、政治支配、侵略行為には、都合がいいものだ。
宗教が政治と結び、互いに相助けて、白人キリスト教が布教されるという、形である。

インドの、仏教の教え・・・
東洋の思想・・・
全く意を異にする。

そして、日本の思想も、自然との共感と、共生であり、慈しみの心に溢れる。

自然に対する、二つの考え方。
一つは、自然を征服して、自然からかけ離れた、反自然のものに、作り上げるという、あり方である。

そして、もう一つは、自然を耕しながら、自然を離れず、自然らしく見せ、自然に即する、洗練を求めるあり方である。

最初のものは、ユダヤ教から出た、キリスト教、イスラム教の一神教である。
そして、次が、豊葦原の瑞穂国、と呼んだ、日本人の固有の自然観である。

仏教、東洋思想にあるもの。

日本人は、自然のいのち、人間のいのち、を連続してみることになる。
いのち、というものの中に、連続性を見るとは、自然のいのちを、鏡として、目標とし、それと一つになろうとする営みを生活の根本におく。

そこから、生まれた、宗教的態度・・・
この宗教という言葉自体が、キリスト教から生まれたものであり、信仰と呼んでもいいが、心性と、呼ぶ方が好ましい。

信仰とは、心性によるものである。

それぞれの、信仰と呼ぶことより、心性と呼ぶことが解りやすい。

日本人の心性は、その固有の性質において、日本の気候、風土に即した、自然的な生活、そして、日本語という特殊な言語構成を持つ、精神生活と深く結びつく。

それは、つまり、伝統的な生活の仕方と、切り離して考えられないものである。

もっと、深く追求すると、自然に色々と文化の手を入れて、自然と明確に対立する形で、文化を打ち立てた西洋。

それに対して、自然に手を加え、文化の手を入れるが、粗野な自然を脱して、自然らしい、洗練を装うことを主とする、日本の伝統である。

自然に即するもの・・・

全く別物である。

だから、日本人は、西洋文化を真似ても、しっくりとこない。また、和洋折衷という姿を作り出せるのも、その心性が底辺にあるからである。
そして、和洋折衷も、日本のものになったのである。

一時期、猿真似といわれた日本人だが、真似ることから、日本人に相応しい形を、作り出すことが出来る、許容範囲を持つのである。
極めて、寛容である。

そこに、排他性があれば、出来ないことである。

調和と、美意識は、自然を鏡として、手本として、自然を写し、手入れをしてきた、民族のあり方である。
それは、宗教的であり、信仰的である。
心性と、呼ぶ。



posted by 天山 at 00:16| 国を愛して何が悪い | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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