2012年08月17日

性について211

わたしは、・・・性のタブーの起源は、人間の性生活がまず不能者としてはじまるという事実にあると思う。
岸田秀 ものぐさ精神分析

そこからの、解釈によると、人間が、はじめて性欲をもったとき、自分の不能に直面し、無力感と劣等感にうちひしがれた、というものである。

これは、苦痛であった。
この苦痛から逃れ、自信と、自尊心を回復するために、性のタブーを設定したというものである。

要するに、性のタブーは、第一次思春期の幼児の自信と自尊心、ひいては人格の統一を守ったのである。当時の性欲の対象者は、当然、近親者(男の子の場合なら、母親)であったから、性のタブーが、まず近親相姦のタブーであるのは当然である。とにかくそれは、外在的なものではなく、人間の内在的必要に根ざしている。
岸田

ちなみに、フロイトは、エディプス期の男の子が、母親に性欲をもち、そのことに関して、敵である、父親に去勢をもって、脅かされ、去勢されるとの不安から、母親への性欲を抑え付けるに至ったのが、個人的起源であると、いう。

もう一人、ライヒの説は、秩序の維持のために、性のタブーを必要としている社会とは、家父長制的、権威主義的社会であり、そういう社会の支配者が、支配の手段として押し付けた性のタブーであり、文化革命、社会革命の第一歩であると、言う。

しかし、それは、性のタブーを無視して、性的放縦に耽ることが、新しい革命的行動だと、勘違いする者たちを、一部に生み出した。

両者、共に、外在的なものである。
そうではなくて、内在的なものだとしたのが、グランベルジュである。
岸田氏も、それに倣う。

だが、仮説である。
それを実なる説であると、解釈し、問題解決に向かう者たち・・・
本当は、誰も知らないことである。

ただし、一応、近親相姦は、タブー視されているのは、事実だ。
だが、タブー視と、実際は、別物。

近親相姦は、無くなりはしないのである。
最も、手っ取り早い性欲解消法である。

性のタブーは不自然で不合理で、有害無益なものだから、そんなものは子どもに植え付けるべきではないと考える親や教育者を見かけることがあるが、以上の考え方からすれば、このような態度は危険きわまりない。それでは、幼児が自分で築きあげようとしている人格防衛の堤防に、まわりの者が穴をあけることになる。
岸田

幼児期の性体験が、のちに、神経症や、性倒錯の病因となる、精神外傷を引き起こすのは、このような、事情による。

はじめから完全な性的自由を与えた方が自然で健康的なのであれば、幼児期の性体験は精神外傷になるはずがないことになろう。
岸田

要するに、性のタブーは、内在的で、個人が必要としたものである、という説である。

そこから考えるに、性の無制限な解放は、不能者と、性倒錯者を、増すことになるのではないかと、岸田氏は、言う。

性交の能力を持つに至る、第二次思春期以後は、性のタブーは、それほど、必要ではなくなる。
そこに、より強い、タブーが存在すれば、別の問題を引き起こすのである。

岸田氏は、そこから、性倒錯についてと、進む。
私も、性倒錯を書き始める。

性倒錯とは、何か。
倒錯と、簡単に言うと、誤りである。
何故、性の誤りが、起こるのか・・・

性倒錯の定義を、岸田氏に、真似て、
同種属の異性との、性器結合以外の方法によって、性的満足を得ると、定義すると、多数の性倒錯が出てくる。

その倒錯は、男性に最も多く、更に、多様な形で、現れる。
この原因も、第一次思春期に不能であったという、事実にあると、考えるのである。

フロイトの言う、性的リビドー・・・

第一次思春期のリビドーは、正常な性交による満足を得る事ができない。ゆえに、必然的に、それ以外の、あらゆる方法で、満足しようとする。
この時期の、リビドーは、性器から分離したリビドーである。

フロイトが言う。
幼児の多形倒錯である。
何でもありの、幼児期の性的満足である。

性倒錯の時期が、花盛りである。

いわば、人間は、まず正常であって、何らかの異常な原因があって、あとから性倒錯になるのではなく、逆に、まず性倒錯者であって、教育やその他の努力の結果、正常者になるのである。
岸田

正常な性行為は、後天的に獲得された、習慣であるということだ。

そして、その正常といわれる、性行為で、大半の人は、性欲を満足させる。
ところが、そうではない人たちが存在する。
それが、性倒錯の人たちである。

先にも書いた定義であれば、それ以外は、皆、性倒錯になる。
マスターベーションも、性倒錯になってしまう。
一人で、満足するという、性行為は、正常ではないから。

性行為の誤り・・・
本当は、そんなものは無いが・・・
書き進めてみる。



posted by 天山 at 04:31| 性について5 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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