2012年06月14日

霊学64

コーエンの、人間性の心理学から、心理学を学ぶ前に、という、論文を読んだ。
次に、心理学のもう一つの見方、という論文に進む前に、少し、日本の心理学、心理学の歴史を見ることにする。

というのは、心理学とは、実は、得体の知れないものであり、心理学者という者の中でも、その概論などは、皆々、違うのである。

何故、それでは、心理学が、学問の仲間入りをしたのか。そして、堂々と、大手を振って、まかり通るのかである。

例えば、今、ランダムに、心理学の本を取り上げてみると、驚くべき状態なのである。

心理学を学ぶ・・・
その、目次を、見る。
心理学の研究法
要求・行動心理学
感覚・知覚心理学
学習心理学
思考心理学
知能心理学
性格心理学
発達心理学
教育心理学
児童心理学
青年心理学
臨床・異常心理学
犯罪心理学
社会心理学
産業・経営心理学

何でも、心理学になってしまう。
一体、これは、どういうことか。
簡単である。
心理学などという、学問は無いのである。

独創的な理論を作り、心理学の発展に貢献したのは、心理学者ではないのである。
皆、別の学問の専門家である。

W・ジェイムズは、解剖学者、I・P・パブロフは、解剖学者、哲学者、S・フロイトは、神経学者、J・B・ワトソンは、動物学者、C・L・ハルは、機械技術者、J・ピアジェは、認識論学者・・・
はじめから、心理学者というものは、実に、影が薄い。

コーエンも書くように、哲学の領域に少しばかり、隙間があった程度なのである。

日本の心理学の水準は、国際水準とくらべるとかなり劣るようである。幕末から明治のはじめにかけてヨーロッパの諸学問がどっとはいってきた以来、はじめのうちこそ外国の学者の説の紹介にあけくれていたが、現在、心理学以外の分野では、理論物理学をはじめ、日本の学者の研究が外国の研究とくらべて、あるいは抜きん出、あるいは肩を並べている学問はたくさんある。ところが、心理学ではそういう話はまず聞かない。
岸田秀 ものぐさ精神分析

日本の心理学学界では、まだ外国の説を紹介している段階が、続いているのである。

つまり、日本の心理学は、自説を持たないままに、講座を開始しているのである。
よくやるものだと、思う。

私は、霊学を書くために、心理学を通りたいがために、書いているが、実に、お粗末なのである。
それを、学者も、無視し、学生も、何となく、心理学・・・チックなのである。

それなのに、ああ、それなのに・・・
ご大層なことを言うのであるから、終わっている。

だから、素人も参入して、今では、何でも冠をつけて、・・・心理学である。

恋愛心理学・・・何となく、それらしく、見える。

心理カウンセラー・・・何となく、それらしく、見える。

心理学史では、哲学から分れて、実験的な自然科学として始まった時期を、19世紀末とみる。
ライプチヒ大学のヴントが、はじめて、心理学の実験室を作ったのが、1879年である。

彼の門下からは、欧米の優れた心理学者が出ている。

ところが、同大学には、医学を専攻して、学位を得た、フェヒナーがいた。
彼は、医学に失望して、物理学、特に電流に関する研究を行い、物理学教授になっている。
そして、彼は、心理学、美学の領域に関して、物理学と同じ精神物理学的測定法を適用して、刺激と、感覚の関係を示す、基本的な法則、ウェーバー−フェヒナーの法則を立てて、実験心理学の土台を築いたのである。

精神物理学原論、これが、彼の、数年に渡る重患から回復した体験を基にした、神秘的な哲学を証明するために書かれたものである。

心理学が実験心理学として成り立つために、彼の、物理学者としての、精密な精神が必要だったといわれる。

そして、その影響を受けたのが、エビングハウスである。
大学では、哲学を専攻するが、次第に、科学への関心を高めて、精神物理学原論を読み、実験的方法により、記憶、思考などの、高等精神の研究を行うのである。

心理学の黎明期である。

科学として、誕生した心理学は、物理学、生物学、医学などの、学者によるところが、大きい。
そして、その仮説は、ギリシャ哲学、ルネッサンス以来の科学者を含む、哲学の思想を踏まえて、出来上がるのである。

日本の場合は、そういう背景が無く、科学となった、心理学を取り入れて、心理学に、人間性を期待した。

そして、心理学は、常に未完成であることを、知るべきはずだが、日本の心理学は、知ったつもりになってしまったという、悲劇である。

客観的な科学、整ったデーターのみに、始終して、人間の豊かな精神、心を無視しても、平然としているのが、日本の心理学の有様である。
心理学者の、コメントで、納得するものは、一つもないという、現状である。



posted by 天山 at 02:18| 霊学2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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