2012年04月19日

まだ悲しいプノンペン6

プノンペンに四泊して、五日目、バンコクに戻る日である。
飛行機は、5時発。
ゲストハウスを出るのは、2時過ぎにした。

ラ・モンさんには、連絡してある。
それに、時々、ラ・モンさんに会うから、問題なかった。

日本から出て、一週間が過ぎていた。

朝、七時過ぎに、屋台に向かった。コーヒーを飲みたかった。
行くと、ラ・モンさんが、食事をしていた。
英語で、挨拶し、色々と話しをする。

互いに、ブロークン英語だから、気が楽。

カンボジアコーヒーである。
小さなコップに注いである。一杯、1000リアル、25セント、20円である。

食堂に行くと、2000から3000リアルになるから、安い。
コーヒーカップで飲むのではなく、グラスである。

ノーシュガーと言って、出されたものを飲むが、何と、やや甘さのあるコーヒーである。

朝の食事をするために、働く前の男たちが、食事をしている。
3000リアルの定食である。

少し経て、一人の男の子が、現れた。
屋台の周囲をバイクで走る。
それが、終わると、屋台にやって来た。

私が彼に、目をやると、微笑む。
最初は、お客かと、思ったが、違った。

屋台のママの子供であるという。

私は、すでに、そのお姉さん、更に、もう一人の男の子、17歳の子に昨日、会っていた。
お姉さんと、ママさんの、姉妹が手伝いに来ている。

新しい男の子は、実にハンサムで、可愛い。
私と、ラ・モンさんの席に近づいて来た。
ハローと、私が挨拶すると、ハローと答える。

それから、話しが始まった。

私は、彼の英語に驚いた。
見事にスマーで、ペラペラペラ・・・・
聞き取れないほどである。

私が、インターナショナルスクールかと、尋ねた。
そう、インターナショナルスクールに行ってます。

幾つ・・・
18・・・・
ママさんの子・・・
はい・・・

彼は、英語を学んでいるが、お客は、皆、カンボジア人であるから、英語を普段話す機会がないのだろう。私に向かい、英語で、どんどんと話してくる。

兎に角、彼との話しが始まり、お姉さんも加わり、ラ・モンさんもいて、英語、クメール語での、会話である。

私は、コーヒーをお替りした。
お姉さんが、新しく、お湯を注ぎ、煎れてくれる。
おいしい・・・と、クメール語で言ったのか、彼が、英語で、私に聞く。

彼は、リップという名である。
発音が難しいが、リップで通した。
正確には、リァップのような発音。

リップは、上半身裸である。
少年の半身裸体を晒して、ママの手伝いをする。

客がいなくなると、リップが私の前の椅子に座った。
そして、ママが、リップに、お粥を差しだした。

私は、あっ・・・これこれ、これ、私も食べたい・・・
お粥の店を探して、しばらく歩いたのであるから、ここで、食べられるのは、上等である。

オッケー、オッケーと、ママさん。
ラ・モンさんも、これは、美味しいよと言う。

おかずは、干物の焼いたものである。
日本の鱈に似た魚に、ミリンで漬けたもののようである。

朝ごはんである。
私と、リップは、一緒に、それを食べた。

リップは、英語で、カンボジアの文化遺産の話しをしてくれた。
私は、リップに、カンボジアを旅したことがあるのかと、問い掛けると、僕は、プノンペンしか知らないんだと、言う。
まだ、一度も、旅など、したことがない・・・

インターナショナルスクールは、三講義あるらしく、午前の部、午後の部、そして、夕方の部である。
リップは、午後の部に行っている。

私は、今日、バンコクに戻る日だ・・・
と言うと、バンコクから、日本に帰るの・・・
そう・・・
日本に来たい・・・
行きたいけど、お金がないよ・・・

ここからが、問題だった。

私は、彼に、
その格好で、スクールに行くの、と尋ねた。

リップは、笑って答えない。

だって、裸でしょう・・・
うん、シャツはあるよ、でも、三枚とも、ブロークンなんだ・・・
えーーー、じゃあ、私がプレゼントするよ、と言うと、ラ・モンさんが、マーケットに行きますかと、聞いてきた。
そうだね・・・・じゃあ、後でと、答えた。

支援物資は、何も無いので、買うしかないか、部屋に戻り、私の持っている、シャツから、上げるか・・・
しかし、私の着替えのものは、支援物資に出来ないものばかりである。
色落ちしたり、汚れが落ちないものなど・・・

私は、ラ・モンさんの食事代と、自分の分を支払い、一度、部屋に戻ることにした。

その時、リップは、私に、自分の名前と、電話番号、メールアドレスなど、紙に書いて渡してくれた。

それじゃあ、後で、お姉さんに、君のシャツを渡して置くからね・・・
リップは、何度も、ありがとうを、繰り返した。

これで、もう会えないと思った。
スクールが、午後の部だから、私が空港へ向かう時は、リップはいない。だから、お姉さんに渡して行くと約束したのだ。




posted by 天山 at 00:00| まだ悲しいプノンペン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。