2011年11月20日

霊学42

健康な自己愛は、自分と相手の欲求が、一致する、相互性、エロス的コミュニケーションの体験から、出発している。

このような現実の満足感は性欲の満足と同様にそれなりの完結性があります。
小此木

性欲という、基本的、本能による、満足感が、心の満足感を計るものだということに、注目する。

しかも性欲と異なるのは、その満足体験が自己価値として残るわけです。性欲はそこで消費されれば終わりという部分がありますが、このような心理的な満足は内在化して自己価値になっていくわけです。
小此木

自我理想、アイデンティティという形に、自己愛が、社会化されれば、安定した、自己愛の充足をもたらすと、言う。

それでは、病的な、自己愛とは、何か。

それを、小此木氏は、
野武士の群れのようなもの、と、言う。

つまり、一国一城の主になることの、出来ない、人。

お城に代わる、自衛手段や、合法的な組織に代わる、権力の誇示のために、巨大な軍事力を、常に、維持しなければ成らない、人、と言う。

この巨大な軍事力に相当するのが、自己愛パーソナリティの主役である誇大自己なのです。
小此木

誇大自己が、現実に合わないほど、大きくなる。その満足のために、大変な労を要する。

では、誇大自己が、どのようにして、出来るか・・・

その概念は、アメリカ、シカゴの精神分析医ハインツ・コフートによるもの、とのこと。
コフートによれば、誇大自己は、三つの要素からなる。

第一は、親に可愛がられたりするという、現実の自己愛の満足によって、作られる。
第二は、実際に、満足を得られないだけに、こうありたい、という、代償的に思い描かれる理想的な自己。
第三に、全能力を持っていて、自分を賛美し、褒め称えてくれる、理想的な父親像、母親像である。

この、三つの要素が、融合して、一つになったものが、誇大自己であるという。

実際にそのような誇大自己が構造化されて、心の中に肥大して残っている人間を自己愛パーソナリティといいます。
小此木

だが、
誇大自己を現実のものとして体験するためには、思い込み、一人合点がつきもので、周囲の悪意や敵意はつねに意識から排除されていなければなりません。
小此木

こうした心理を、ポリアンナ心理、そしてポリアンナイズムと呼び、この、ポリアンナイズムが肥大していくと、自分と周囲を理想化し、敵意や悪意を否認し続ける。
それを、専門家は、軽躁的防御と呼ぶ、心理作用により、常に、自分を元気づけ、調子付けていないと、いられない人物になると、言う。

ここまで行くと、ある事が、思い出される。
宗教である。

彼らの中には、信者に対して、ポリアンナイズムを、起こさせようと、説教を繰り返すのである。

すべての人に対しての、悪意や敵意を止めて、すべて、善であると、捉えなさい、である。
どんなに、悪意があっても、こちらが、それを悪意として、捉えないでいると、相手が、善意を起こすというものである。

自分が、変われば、相手も、変わる、と言う。
そして、誇大自己を作り上げて、せっせと、陽気に、元気にと、励ます。しかし、その反動は、突然訪れる。

それが、パニックになるか、恍惚とした、信仰の妖しい迷いに至るのかは、人それぞれ。
善人とか、聖人並みの、怪しい感覚を持つに至る。

現実に、即していないが、信仰とか、その集団の中では、恍惚として、しまうのである。
これを、ぬるま湯に浸かった、信仰集団と、私は、呼んでいる。

あるいは、オタクと呼ばれる人たちにも、それが、多いだろうし、それだから、オタクになったのである。

オタクの延長戦に、信仰の、ぬるま湯の集団が、待ち受けている。

自己放棄という、自己愛も、そこでは、現れる。
すべてを捨てて、神仏へ・・・

実に、恐ろしい。

だが、そうなると、火事場の馬鹿力が、出る人もいるのである。
教祖や、有名な信仰者、あるいは、宗教的慈善家などになる。

その時点での、自己愛ポリアンナイズムである。
そこで、止まる。

霊能者の、幼稚性などにも、言える。
山勘でも、霊能力になってくるのである。

恐ろしいのは、それらの人たちに、振り回される人である。
自己愛が、もはや、手の下しようもないほど、肥大化する。

この、手法で、宗教を作り上げることも、出来ると、考えておくとよい。

更に、誇大自己は、どのようにして、出来上がるのか、である。
二つの捉え方があると、言う。

一つは、上記のコフートの考え方で、もう一つは、境界パーソナリティ構造の研究で有名な、オットー・カンバーグの、考え方である。
小此木氏の、解説で、書き進める。




posted by 天山 at 07:17| 霊学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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