2010年08月18日

天皇陛下について 18

八月十日午前二時二十分の、天皇陛下の、ご聖断により、敗戦を受け入れ、降伏を決定した。

だが、それだけでは、陛下の御心は、まだ、理解できないゆえに、更に、その後の、二度目の御前会議を書く。

午前四時、国体に変更なきことを、唯一の条件として、閣議でも、ポツダム宣言の受諾を決定した。

その時に、阿南陸相が、問題にしたのは、降伏申し入れへの、米国の回答文である。

天皇および日本政府の国家統治の権限は・・・連合国軍最高司令官の下におかれるものとする・・・最終的な日本国の政府の形態は・・・日本国民の自由に表明する意志により決定すべきものとする・・・

天皇制の、存続に関しては、触れず、国民の自由な意志で決める、としていることと、天皇は総司令官に従属する・・・というものだった。

陸相や、両院議員総長は、
これは、日本を属国とすることである。国体に変更を加えないことを、絶対条件にせよ
と、唱えて、譲らない。

陛下は、
阿南、心配するな、朕には確信がある
と、仰せられた。

阿南大将は、かつて、侍従武官として、奉仕し、その忠誠無比な武人気質を、陛下は、深く愛されていた。

統治形態を国民の自由な意志で決める、ということについても、陛下は、
たとい、連合国が天皇統治を認めてきても、人民が離反したのでは、しようがない。人民の自由意志によって、決めてもらって、少しも差し支えない
との、仰せであった。

しかし、日本始まって以来の、降伏であり、ことは、一気に進まず、更に、八月十四日、再び、御前会議が、開かれた。

新たに、陸海軍省の軍務局長、内閣書記官らも、加わり、首相以下、十一名である。

ここに重ねて聖断を、わずらわし奉るのは、罪軽からずと存じますが、反対の者の意見も親しくお聞き取りの上、重ねて、何分の御聖断を仰ぎたく存じます。

抗戦派は、これが最後の機会とみて、必死となり、涙を交えて、訴えた。
とくに、阿南陸相は、溢れれる涙も、そのままに、時に慟哭して、降伏反対を、訴えた。

一同、寂として、声なく、陛下も、たびたび、眼鏡を持ち上げて、白手袋を瞼に、当てた。

そして、天皇陛下は、
ほかに、別段の発言がなければ、私の考えをのべる。これ以上、戦争の継続は無理だと、考えている。
国体についての不安は、もっともだが、先方も、相当の好意をもつと、解釈し、そう疑いたくない。
自分はいかようになろうとも、国民の生命を助けたい。

更に、陛下は、
このさい、私になすべきことがあれば、何でもいとわない。

一同は、嗚咽しつつ、聞き入っていた。

自分が、いかようになろうとも
そして、陛下が、目頭を、押さえると、全員、こらえきれず、号泣した。

敗戦は、ここで、最終的に、確認された。

天皇の、戦争責任問題という、議論がある。
天皇は、戦争の責任を、一身に負ったのである。

何度も言うが、退位も、亡命も、願わずに、ただ、国民と共にあろうとした。
そして、日本の伝統を、滅びさせることは、出来ないと、決断された。

天皇の、戦争責任を、求める国もあり、天皇死刑を、求めた国もある。
だが、マッカーサーは、反対だった。
それでは、天皇を、更に英雄にしてしまうという、考えである。

今、現在の、考え方で、天皇戦争責任を、問うのではない。
その当時の、あり方で、問うべきである。

もし、天皇陛下が、死刑になった場合・・・
国民は、どうなったのか・・・

あの当時の、天皇に対する思いは、親以上の存在、何よりも、国体であらせられるとの、考え方である。

連合軍の統治は、全く進まず、国内での、内戦状態に突入したであろうことは、難くない。

昭和天皇が、生きて、その、責任を負ったからこそ、現在の日本がある。
そして、立ち直ることが、出来たのである。

天皇は、作られる存在ではないと、書いた。
そして、天皇という、存在は、国民と、共にあるのである。

更に、国民の祈りの対象とされる。
それは、天皇が、国の最高祭祀で、あらせられるからである。

これは、もはや、天皇制云々の問題ではない。
日本は、伝統として、天皇を、そのように、戴いてきたのである。

敵を想定しない、存在が、国の、上、カミに、おわします・・・なのである。

下、シモには、国民が、いる。
そういう国が、日本という国である。

欧米列強は、天皇を、ローマ法王のように、理解した節があるが、全く、異質なものである。

教義による、権威などを、持つものではない。
祖霊に続く、御親、みおや、と、つなぐ存在なのである。
つまり、祖先との、取次ぎ役なのである。
それを、理解できるものではない。

祖霊崇敬など、彼らは、特別の価値を、見出さない。
皆、神の国、天国に入るべきものであると、考える。

神を崇めるが、祖霊を、崇める、伝統は、無いのである。




posted by 天山 at 00:00| 天皇陛下について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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